【年間休日の“真実”】薬剤師がブラックを避けるための見抜き方
結論:年間休日は“多ければホワイト”ではない。
求人票でよくある
- 年間休日120日
- 年間休日130日
- 完全週休2日
- 週休2.5日
こういった表記だけで「休みが多い!ホワイトだ!」と判断するのは危険です。
実際、採用担当として200人以上の応募者を見てきた中で、
年間休日が多いのにブラックな職場は普通に存在しましたし、
求人票でみた休日数と実際の休日の数が違った…なんてこともよく聞きました。
しかし、逆に休日数が平均レベルでも、
働き方の満足度が高い職場があるのも事実です。
この記事では、年間休日の“数字の裏側”を徹底的に解説していきます!
年間休日120日ってどれくらい?

「年間休日120日」
近年ではある種ひとつの境界線になっていますよね。
では、120日休みがあるというのはどれくらい休めるのでしょう?イメージしてみましょう。
例えば、(薬局やDgSではなかなかありませんが)「土・日休み」の場合、
週休2日で約年間104日(52週間×2)それにプラスして「国民の祝日」は現在16日あります。
つまり、週休2日+祝日全部休みで年間休日は118日ということですね。
年間休日が120日以上ある企業はここに追加で「夏季休暇」や「冬季休暇」が2日以上あるということです。
なかなか休みが多そうですよね!
なのでどの企業も年間休日120以上に見えるようにしてきます。
(純粋に年間休日120日以上のところも多いですよ笑)
ここからはそんな巧妙な罠に引っかからないためにどういったところに注意する必要があるかお話ししていきましょう。
年間休日の数字だけでは判断できない理由
年間休日に“有給消化分”を含めている企業もある
本来、年間休日は
会社が定めた「労働義務のない日」を指す言葉なのですが、
企業によっては、
小さく「有給を5日間含めて」年間120日!!!
と表現していることがあります。
有給休暇は「労働義務はあるが免除される日」なので、
違法ではないですが、グレーですよね。
しかし残念ながら、求職者をミスリードする常套手段としてよく使われています。
(私が所属している会社はこんな書い方していませんよ)
見抜き方
- 求人票の年間休日の内訳を確認
- 面接や店舗見学時「昨年度の平均有給取得日数」を聞く

また、最近では「薬剤師勉強特別休暇」や「資格取得休暇」といった「8時間勉強をするなら休みを認めるぞ」という休みを年間休日にカウントしている企業もあります。
これも「労働義務のない日」ではないので本来カウントすべきではないですよね…。
② 半休+半休=1日休み
半休+半休=1日休み
いわゆる「半ドン」です。(少し古い言い方?笑)
ここも要チェックです。
薬局/DgSは土曜日も開けなくてはいけなくなってきましたよね。
それに伴い、例えば
月:9:00〜18:00
火:9:00〜18:00
水:9:00〜13:00(半休)
木:9:00〜18:00
金:9:00〜18:00
土:9:00〜13:00(半休)
日:全休
こんなふうに6連勤しているのに「週休2日」となるケースもあります。
体感の働きやすさが下がりますよね。

少し残って仕事して、帰ってきてご飯食べたら16:00…
半休??ってなりますよね…。
見抜き方
- 半日の“拘束時間”を確認する
- 土曜の勤務のシフトを確認する
(土曜出勤が月に何回あるかなど)
③ “祝日休み”の薬局でも、実は年間休日に含まれてないことがある
これ、あるあるです。
「知らなかった!」という方チェックしてみてくださいね。
会社によっては祝日が休みでも、公休としてカウントされておらず
「振替出勤」が発生する場合があります。
簡単にいうと、薬局が休みの日を全部休んだら、休み過ぎになってしまうということがあるのです。
例えば、5月なんかがわかりやすいのですね。
会社で決められた5月の出勤日数が21日だったとします。
残り10日は休みとなりますが、5月は日曜日と祝日が合わせて7日あります。
この職場が仮に先ほど同様水曜日・土曜日の半休×2=1日休みの職場ならどうでしょうか。
5月の水曜日・土曜日が8日だとして、これで休み4日分。
先ほどの日曜祝日合計の7日と対合わせると11日。
薬局が休みの日を全部休んで、11日分休むと会社規定の21日勤務が達成できなくなります。
こういった場合、例えば水曜日終日明けている店舗に応援にいったり、一日有給を使用して調整する訳ですね。

なんだこれ!?と思うかも知れませんが、
店舗によって開局時間が異なる従業員を1つのルールでまとめるためにはこういったことが起こる場合があります。
大手薬局、DgSに就職を検討される方は要確認ですね!
見抜き方
- 「祝日は休日としてカウントされていますか?」と聞いてみる
- 「振替出勤がありますか?」と聞いてみる
年間休日の良い求人はこう探す(解決策)
① 大手の薬剤師転職エージェントを“2社以上”使う
1社だと求人が偏ってしまう可能性があります。
また、エージェントにも合う合わないがあったりするので
2社以上のの情報を“比較”することで自分らしく働ける企業を見つける確率がUPします!
② 面接で“企業研究してますアピール”をする
ツボを知っていると質問できるところが増えていきます。
聞けば必ず教えてくれますので、もしあなたが就活の際、年間休日が気になるなら
今日ご紹介した内容を全て担当者に聞いてみましょう!
ホワイトな企業は働きやすさが他社と比べて明確な強みであることを理解しているはずなので、丁寧に説明してくれるはずです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
今日お話しした内容は、年間休日は“目安”でしかない。ということでしたね。
ワークライフバランスという言葉もだいぶ市民権を得てきて、私も採用のお仕事をしながら良く話題に出るところです。
そんな中、自分の身体を休めたり、趣味や大切な人との時間を過ごすことができる休日の数は仕事・プライベートどちらの充実度を上げてくれる重要なポイントですね。
妥協せず自分に合った働き方を探していきましょう。
では!

